17 風来の幕末絵描師
実演
この男の筆先が、幕末の行く末を占う!?
表と裏の顔を使い分ける、絵描き人
「これ、ホンマにあんたにそっくりやで。。」開いた口が塞がらない町娘2人組。太秦藩で一番の腕利き似顔絵師が、中村座通り西入ル辺りにいる。何処ぞの出生かも判らず、ただ黙々と絵を描く様から、最近風来の幕末絵描師と呼ばれ大変繁盛していた。目が饅頭のように大きく、その目だから物事を仔細に見えるのではないかと言われていた。
その男、表の顔は似顔絵師だが、裏の顔があった。新選組専属で倒幕派の人相書きの仕事を請け負っている。つまり、この男の筆先が倒幕派を成敗する羅針盤となるのだ。
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1982年広島生まれ。大学で日本の伝統画法を学び、卒業制作を同大学の首席に当たる買い上げとなる。卒業後、国内外問わず発表の場を広げ、近年は伝統工芸の長艸繍工房、京提灯の小菱屋忠兵衛への原画提供や、NYのファッションブランド「sawa takai 」、でんぱ組.incの相沢梨紗が手がける「MEMUSE」とのコラボなど多岐にわたる活動をみせる。鎌倉の円覚寺、広島市立大学芸術資料館に作品が収蔵されている。